2020/7/10 経営用語 オフバランス off balance sheet

2020/7/10 経営用語 オフバランス off balance sheet

 

資産や取引が業務主体の財務諸表に記載されない状態のこと。
資産効率の改善や企業価値の向上(ROA総資産利益率などの財務指標が高まる/資産も負債も多い肥大なバランスシートを持つ良くない企業の評価から脱する→評価が高まる→株価が上がる/資金調達がしやすくなる)、資産の価値変動リスクからの解放などが図れるため近年銀行や企業がこの手法を積極的に採用しているが、デメリットもたくさんある。

 

典型的な手法:

1.証券化

例えば不動産などの資産をSPC(specific purpose company 特別目的会社)に移し、自社のバランスシートから外す。更にそれを担保に証券を発行し、資金調達までする。

2.固定資産のセールス・アンド・リースバック(まだよく分からない)

借り手が所有する資産を貸し手に売却し、その資産をリースとして受け取る取引のこと。(メリット:①借り手は取引後もこれまで同様資産を使用収益できる②売却益の計上ができる③資産・負債の圧縮ができる④固定資産をオフバランスできる)

 

デメリット:

1.経営の実態が不明瞭になり、不良資産を多数抱える事になりやすい。(エンロンの破綻)

2.やりすぎになりやすい(サブプライムローン問題)

 

乱用もたくさんあるため、近年でも会計での処理方法がより厳しくなった。(例外規定が削除されたり、実態を精査して連結対象となるか見極められるようになった)

 

参考文献:

1.https://www.nri.com/jp/knowledge/glossary/lst/a/off_balance
2.https://www.ncd-jp.com/meister/magazine/index.php?c=magazine_view&pk=1448869893
3.https://imidas.jp/ichisenkin/g06_ichisenkin/?article_id=a-51-007-09-12-g204