2020/7/28 経営用語 シャドーバンキング システム shadow banking system
2020/7/28 経営用語 シャドーバンキング システム shadow banking system
銀行部門による与信活動を除いた与信仲介活動の総称である。つまり銀行ではなく、証券会社やヘッジファンド、ノンバンクなど他の金融会社が行う金融取引のこと。影の銀行とも呼ぶ。
通常銀行融資を受けられない相手に高金利で貸し付けたり、投資したりする手法であるが、その構造は「一連のレバレッジのかかった非銀行融資のルートの集合体」である。
例えば
個人(投資信託などを買う)→(お金をもらう)リテール証券会社(証券化商品を買う)→(お金をもらう)証券会社や投資銀行(私募債を購入)→(お金をもらう)住宅金融会社(住宅ローン)→(お金を借りる)個人
欧米の商業銀行が帳簿上の資産額を増やさずに稼げるよう開拓したビジネスモデルであるが、2007から顕在化した世界金融危機の中心となった。
近年では中国の「理财商品」を筆頭とした高利回りの金融商品が代表的で、急拡大している。(2012年末にはGDPの39%だったが、2017年6月時点ではGDPの83%になっていた)このような商品の大半が半年以内の短期間で償還を迎える。借り手は中小企業や地方政府傘下の投資会社で、高金利の為返済が苦しく、デフォルトの危険性をはらむ。
シャドーバンキングは金融当局の直接的な監視・監督を受けていない為実態がつかみにくく、世界的に監視を強化する動きが強まっている。
参考文献:
3.https://bizgate.nikkei.co.jp/article/DGXMZO3504362006092018000000
4.https://www.daiwa.jp/glossary/YST0748.html